毎年、何千人もの子どもたちがあらゆる種類のものを飲み込んでいます。飲み込んでしまったときの対処法や、医療機関の受診が必要かどうかを判断する方法についてご紹介します。
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毎年、何千人もの子どもたちが異物を飲み込んでいます。ものによっては危険なこともありますが、ほとんどの場合、深刻な問題ではありません。生後6ヶ月から3歳までの子供が、飲み込んではいけないものを飲み込む可能性が最も高いと言われています。
飲み込んでしまうものは?
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アメリカでは硬貨を飲み込むことが多いのですが、他の国では魚の骨を飲み込むことが多いようです。その他、おもちゃ、ボタン、イヤリング、指輪、クリップ、ゲームの駒、針、ピン、鋲、爪楊枝、ネジ、釘などを飲み込んでいるのを医師は発見します。特に危険なのは、ボタン電池と磁石の2つです。
トラブルの前兆
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お子さんが変なものを飲み込んでも、まったく症状が出ないこともあります。しかし、咳をする、よだれを垂らす、唾液が混じる、むせる、発熱する、食べ物を欲しがらない、嘔吐するなど、何か異常があることを示す手がかりになります。また、首や胸、のどに痛みがある場合も、その可能性があります。これらの症状がある場合は、すぐに救急外来を受診してください。呼吸困難、喘鳴、呼吸時の異音、声が出ない、咳が出る、泣くなどの症状がある場合は、救急車を呼んでください。
緊急事態 磁石
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おもちゃに使われている磁石は、特に強力な場合があります。飲み込んでしまうと、体内で磁石同士が引き合い、胃や腸を傷つけてしまう可能性があります。また、血液中毒を起こす可能性もあり、深刻な問題です。お子さまが磁石を飲み込んだと思ったら、すぐに救急車を呼んでください。
緊急事態 ボタン電池
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このディスクは、子どもにとって重大な危険物です。口と胃の間の管(食道)にはさまると、数時間で火傷してしまいます。万が一、飲み込んでしまった場合は、すぐに救急病院へ行きましょう。1歳以上のお子さんなら、病院に着くまで10分おきに小さじ2杯のはちみつを与えて、けがをしないように工夫してください。物が胃の中に入ってしまえば、事態はそれほど深刻ではありません。
その他の助けを求めるタイミング
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鋭利なものや大きなものは、すぐに救急外来へ連れて行きましょう。1インチ以上の大きさのもの(小銭も含む)は、食道(気管)に詰まって呼吸を妨げることがあります。無理に引き抜こうとすると、かえって傷を大きくしてしまいます。また、無理に吐かせようとしないようにしましょう。
飲み込みテスト
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小さなものを飲み込んで、異常がないようなら、医師は水を飲ませることを勧めるかもしれません。簡単に飲み込めるようなら、パンを食べてみるように勧められるかもしれません。(唾液に含まれる酵素がパンを溶かしてくれます)いずれも問題がある場合は、救急病院に連れて行ってください。
緊急事態でない場合
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もし、あなたのお子さんが小さくて鈍いものを飲み込んでしまった場合、トラブルの兆候は見られないものの、どのような対処をしたらよいのか、医師の意見は必ずしも一致していません。便の状態を見て、飲み込んだものが外に出てくるかどうかを確認するのが良いという意見もあります。子供が飲み込んだもののほとんどは、無事に胃の中に入り、数日以内に排出されます。また、飲み込んだものがどこにあるか確認するために、X線検査や超音波検査を勧める医師もいます。
治療法 食道内
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口とのどの間にあるこの管に物が詰まっている場合、医師は口から入れる道具(内視鏡)を使ってそれを取り出そうとするかもしれません。ほとんどの場合、処置の前に眠くなるような薬が処方されます。また、筋肉を弛緩させ、胃の中に入れるための薬を投与することもあります。
処置の内容 胃の中
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もし、対象物が大きかったり、鋭かったり、別の意味で危険で、食道を通り過ぎて胃の中に入ってしまった場合は、医師はおそらく口から取り出そうとするでしょう。それがうまくいかない場合は、X線でその動きを観察することになるかもしれません。鋭利なもの、体外に出そうもないもの、腸を傷つけそうなものは、手術で取り除くことが勧められることもあります。
トラブルを未然に防ぐには
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子どもは好奇心旺盛で、いろいろなものを口に入れてしまいます。おもちゃに磁石がついていないか確認し、子どもがそのおもちゃで遊ぶときは注意深く見守ることで、より安全な生活を送ることができます。ボタン電池のついたものは手の届かないところに置き、小さな部品が外れる可能性のあるものは片付けておきましょう。また、上の子には、下の子からおもちゃを遠ざけるように注意するとよいでしょう。