年齢を重ねても毎日十分な水分を摂取できるよう、以下のヒントを参考にしてください。
水を十分に飲まないとどうなるか
水は生命維持に不可欠なものです。あなたの体は多くの水でできており、臓器や体を健康に保つためには水が必要です。毎日十分な水やその他の水分を摂らないと、脱水症状になることがあります。これは、摂取した水分よりも失った水分の方が多い場合に起こります。
高齢者の脱水の兆候は以下の通りです。
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混乱
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疲労感
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ふらつき
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濃い黄色の尿
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強いにおいの尿
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排尿回数が1日4回未満
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口、唇、目、または皮膚の乾燥
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低血圧
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失見当識
高齢になると、脱水は多くの健康問題を引き起こす可能性があります。十分な水分を摂らないと、次のようなことが起こります。
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記憶力の低下
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集中力の欠如
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反応速度が遅い
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疲れを感じる
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体力が落ちている
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転倒が増える?
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褥瘡(じょくそう
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皮膚の状態
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尿路感染症
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腎臓の病気
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便秘
高齢者が水分を摂りにくい理由
年をとると、のどの渇きを感じる感覚が変わり、かつてのように簡単に飲み物が必要なことに気がつかなくなります。さらに悪いことに、水分が足りなくなると、さらにのどが渇かなくなり、水を飲む量も減ります。こうなると、たちまち脱水症状に陥ってしまいます。
下剤や利尿剤(水薬)のような薬の中には、十分な水分を摂取できない原因となるものがあります。また、健康上の問題によって、脱水症状を起こしたり、水を飲むのが困難になったりすることがあります。これらは以下の通りです。
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アルツハイマ-病
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脳卒中
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腎臓の病気
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ホルモン反応不良
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認知症
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飲み込みに問題がある
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糖尿病のコントロール不良
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移動が困難な方は、すぐにお手洗いに行くことが難しいかもしれません。そのため失禁しやすくなり、飲酒を控えるようになることもあります。その結果、十分な水分摂取ができなくなるという問題が生じます。失禁は、他の問題によって引き起こされることもあるのですね。
老人ホームのような長期介護施設に住んでいる場合も、十分な水分摂取ができないことがあります。これは、食事の介助が必要であったり、水や他の飲み物を十分に飲むことができないことが原因です。
胃腸炎で吐いて下痢をしている人は、脱水症状にもなりやすいかもしれません。高齢者もウイルスに感染しやすいので、注意が必要です。
また、うつ病が原因で脱水症状になることもあります。食べたり飲んだりする気が起きず、水分の摂取が不足することもありますね。
高齢者は暑さにも敏感です。夏場の外出時に十分な水分を摂らないと、すぐに脱水症状を起こしてしまいます。
十分な水分を摂取するためのステップ
1日にコップ6~8杯の水分を摂ることを目標にしましょう。ここでは、目標を達成し、十分な水分を摂取するための簡単なコツを紹介します。
一日中、飲み物を飲む。ストロー付きの再利用可能な水筒を用意し、普通の水を入れてください。どこに行くにも持って行き、一日中飲み物を飲みましょう。ストローを使う方が簡単な場合もありますし、意外とたくさん飲めるかもしれません。
薬を飲むときは、コップ一杯の水を飲むようにしましょう。一日のうちで薬を飲む時間帯が異なる場合は、水分を多く摂取する良い機会になります。
午後のおやつに低脂肪のスープを一杯飲む。ブロスやスープも1日の目標水分摂取量に含まれます。スープは水分補給に最適なおやつです。
水をフレッシュにする。レモンやオレンジの輪切りを数枚加えたり、氷を入れたりすると、水が新鮮な味になることがあります。そうすることで、より飲みやすくなります。
食事の合間に水を飲む。食事中に水分を補給する時間を作ってください。この一口一口が、より良い水分補給につながります。
水分を多く含む柔らかい食品を食べる。ヨーグルト、ゼラチンデザート、ピューレ状の果物、カスタードなどです。
友人と毎日お茶を飲む約束をする。友人と一緒に健康的な飲み物を飲んで休憩することは、より多くの水分を摂取するための簡単で楽しい方法です。
アルコールを制限する。アルコール飲料は1日の水分摂取量にカウントされません。アルコール飲料を飲む場合は、飲み過ぎないようにしましょう。女性は1日1杯、男性は2杯までが目安です。
失禁がある場合は、水を飲み続けてください。失禁がある、または夜中に何度もトイレに起きるという方は、水を飲むのを止めないでください。これは、あなたがすぐに脱水状態になる原因となります。その代わり、医師の治療を受けてください。
健康維持のためには、適切な水分摂取が重要です。もし、水分の摂取が十分でなく、健康に影響があると思われる場合は、必ず医師に相談してください。