混雑したレストランで「もう一度言ってください」と言われたことがあっても、帰りの静かな車中ではちゃんと聞こえている、という人は、難聴の程度が人によって異なることを知っています。
難聴には、正常な聴力から高度な難聴までの幅広い領域があり、その間に聞こえる音、聞こえない音があります。
音はデシベルという単位で測定されます。あるデシベルで聞こえない音が多ければ多いほど、難聴の程度は高くなります。程度の違いは、以下のように分けられます。
正常な聴力 25デシベル以上の難聴がないこと
ほとんどの成人は、正常な聴力を持っています。正常な聴力をお持ちの方は、友人から話しかけられたり、数メートル離れた場所からささやかれたりするような小さな音も聞き取ることができるはずです。
正常な聴力であれば、どの程度の難聴の人でも聞くことができない、これらの音を聞くことができます。
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人の息づかい
- 蚊の鳴き声
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風にそよぐ葉っぱ
軽度の難聴:26デシベル以上40デシベル未満
軽度の難聴の方の中には、ご自分が難聴であることに気づかない方もいらっしゃいます。また、音源に近づいたり、音量を上げたりすることで、多くの音を聞き取ることができます。
軽度の難聴の場合は、聞こえないということはありません。
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人のひそひそ話
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冷蔵庫の音
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小川の水のせせらぎ
軽度難聴の補聴器の仕組みについて詳しく見る
中等度難聴:41デシベル以上55デシベル未満
このレベルの難聴になると、今まで聞こえていた音が聞き取れなくなることがあります。注意してみると、以前は小さな音が聞こえていたのに、無音にしか聞こえなくなります。
中等度難聴になると、聞き取れなくなります。
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静かなオフィスで働く人
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降る雨
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パーコレーターで淹れるコーヒー
中等度から高度の難聴:56デシベルから70デシベルの間
中度から重度の難聴の方の中には、友人や家族の声が聞き取りにくく、社会的なイベントなどで自分が参加しているという実感が持てず、落ち込んでしまう方もいらっしゃいます。
中等度から高度の難聴になると、耳が聞こえなくなります。
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通常の音量で話している人の声
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食器洗い機の運転
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人の笑い声
高度難聴:71デシベル以上90デシベル未満
高度難聴の方は、友人や孫の笑い声など、生活の中で聞きたいと思うものを聞き逃すことがあります。また、テレビの音量を他の人の迷惑にならない程度に上げ、番組を聴き取ろうとすることもあります。
重度の難聴の方は、聞き取れないと思います。
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ドアベルや電話の音
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交通機関の騒音
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掃除機の音
高度難聴用補聴器の仕組みについて詳しく見る
高度難聴:91デシベル以上100デシベル未満
このレベルの難聴者は、周囲が通常の音量の音で溢れていても、一日の大半を無音で過ごします。しかし、雷や花火などの大きな音は聞き取ることができます。
深部難聴になると、聞こえなくなります。
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大声を出す人
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走る芝刈り機
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走っているオートバイ
の場合
ヘルプの取得方法
難聴と思われる場合は、医師に聴力のチェックを依頼してください。検査の結果、難聴であることが判明した場合は、耳鼻咽喉科医や聴覚専門医に診てもらい、治療を受ける必要があるかもしれません。
より多くの音を聞くために、次のような方法があります。
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補聴器
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聴力を保護する耳栓
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劇場、球技場、礼拝堂などで提供される難聴者向けの特別サービス
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人工内耳(高度・重度難聴、または話し言葉を理解する能力が不十分な方向け)