飛行機の空気で病気になる?

ドクター・アーカイブより

doctor the magazineでは、毎号、様々なトピックについて、専門家に読者からの質問に答えてもらっています。2011年5月号では、アラバマ大学バーミンガム校の医学・疫学教授で、国際旅行医学会理事でもあるDavid Freedman医学博士に、「飛行機の中にはたくさんの細菌がいる」という通説について質問しています。

Q:飛行機の空気が人を病気にするというのは俗説なのでしょうか?

A

: 多くの人がこれを信じているが、実は誤りである。

その理由はこうです。飛行機の機内には、「病院の隔離室にあるような」HEPA(高効率微粒子空気)フィルターが装備されている、とFreedmanは言う。「ウイルスやバクテリアは大きいので、そのフィルターに捕捉されるのです」。

飛行機での旅行の健康リスクは、「再循環された空気ではありません。隣に座っている人たちです」。咳やくしゃみをすると、その飛沫は3~6フィート(約1.6メートル)先まで飛んでいくからです。

どうしたらいいのでしょう?隣の席の人が病気だとわかったら、席を移動するようにしましょう。もちろん、細菌を含んだ飛沫は、トレイ、窓のシェード、座席、バスルームの表面にも付着します。特に食事の前には必ず手を洗いましょう」とFreedmanはアドバイスしています。「細菌やウイルスは、無生物の上で何時間も(場合によっては何日も)生き続けることができるのです」。

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