憩室炎の正しい食事とは何か、憩室炎で食べた方がいいもの、避けた方がいいもの、このような状態の時の上手な調理方法について、医師が解説します。
この袋が炎症を起こしたり、感染したりすると、憩室炎と呼ばれる非常に痛い状態になることがあります。腹痛に加え、吐き気、嘔吐、腹部膨満感、発熱、便秘、下痢などの症状が出ることもあり、憩室炎を発症した人は注意が必要です。
多くの専門家は、繊維質の少ない食事が憩室症や憩室炎につながる可能性があると考えています。そのためか、繊維質の多い食事が多いアジアやアフリカの人々には、この疾患の発生率が非常に低くなっています。
憩室症は通常、自覚症状がない、あるいはほとんどないため、憩室があることさえ気づかない人が多いようです。
憩室炎は、抗生物質による治療や、重症の場合は手術が必要になることもあります。
憩室炎の食事療法
憩室炎による症状がひどい場合は、治療の一環として、医師から液体の憩室炎用食事療法を勧められることがあります。
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水
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果汁
- ブロス
- アイスキャンディー
徐々に通常の食事に戻していくことができます。繊維の多い食品を取り入れる前に、繊維の少ない食品(白パン、肉、鶏肉、魚、卵、乳製品)から始めるように医師からアドバイスされるかもしれません。
食物繊維は便を柔らかくしてかさを増やし、結腸を通過しやすくします。また、消化管内の圧力も軽減します。
多くの研究が、食物繊維の豊富な食品を食べることが憩室症状の抑制に役立つことを示しています。51歳未満の女性は、1日に25gの食物繊維を摂ることを目標にしましょう。51歳未満の男性は、1日に38gの食物繊維を摂ることを目標にしましょう。51歳以上の女性は、毎日21グラムを目安にしましょう。51歳以上の男性は、毎日30グラムを目安にしましょう。?
食事に取り入れたい食物繊維の多い食品をいくつかご紹介します。
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全粒粉のパン、パスタ、シリアル
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豆類(キドニービーンズ、ブラックビーンズなど)
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新鮮な果物(りんご、梨、プルーンなど)
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野菜(カボチャ、ジャガイモ、エンドウ豆、ホウレンソウ)
自分で食事を構成するのが難しい場合は、医師や管理栄養士に相談してください。あなたに合った食事計画を立ててくれます。
また、サイリウム(メタムシル)やメチルセルロース(シトルセル)などの食物繊維のサプリメントを1日1~3回飲むことを医師に勧められることもあります。一日を通して十分な水などを飲むことも、便秘の予防になります。
憩室炎で避けるべき食品
かつて医師は、憩室疾患(憩室症または憩室炎)の患者さんに対して、ナッツ類、トウモロコシ、ポップコーン、種子類などの消化しにくい食品は、憩室に詰まって炎症を起こす恐れがあるとして、避けるように勧めていました。しかし、最近の研究では、この推奨を裏付ける本当の科学的根拠はないことが指摘されています。
実際、ナッツ類や種子類は多くの高繊維質食品の構成要素であり、憩室疾患の方に推奨されている食品です。