ドライアイと炎症の関係とは?

怪我や細菌に対する体の反応である炎症は、ドライアイの原因になっている可能性があります。 また、ドライアイになると、目の炎症が悪化する可能性があります。ドライアイと炎症の関係については、こちらをご覧ください。

体の免疫システムと目の間には、複雑な関係があります。傷や細菌に対する体の反応である炎症は、ドライアイの原因となることがあります。ドライアイになると、目の炎症が悪化します。

そのため、ドライアイを「炎症の悪循環」と呼ぶこともあります。

炎症とは?

傷やバクテリア、有毒な化学物質などによって体内の細胞がダメージを受けると、免疫システムが傷ついた部分にたくさんの白血球を送り込みます。これらの細胞は、損傷した組織を修復するために炎症反応を起こします。

この過程で、血管から体液が漏れ出します。その結果、患部が赤くなったり、熱くなったり、腫れたり、痛んだりすることがあるのです。また、炎症が起きている間は、その部分の細胞が正しく働かないかもしれません。

炎症とドライアイの関係とは?

涙腺、角膜、結膜(目の一番外側の層)に炎症が起こると、涙が十分に作られなくなることがあります。また、涙に含まれる水分、油分、塩分が不足します。このような変化により、目が乾燥します。

目が十分に潤っていないと、汚れやほこり、細菌を洗い流す働きが弱くなります。そのため、目の表面に小さな傷ができたり(角膜擦過傷といいます)、感染症にかかる可能性が高くなります。

感染症や角膜の傷など、目にストレスがかかると、体はそこで免疫反応を起こします。この炎症は、体が目を治そうとするものです。しかし、この炎症はドライアイを悪化させる可能性があります。

目の炎症が長期化すると、一時的な涙の変化だけでなく、目の神経にも長期的な変化をもたらすことが研究により明らかになりました。また、長期的な炎症は、目の他の細胞を死滅させ、長期的な目の状態を引き起こす可能性があります。

炎症を治療する

長年、ドライアイの治療には、目の表面を湿らせる人工涙液や軟膏が主流でした。煙草を吸わない、保護メガネをかけるなどの対策は、ドライアイの症状が軽い人であれば、今でも有効です。また、医師は、涙を作る薬、目の潤滑油となる目薬、目の潤いを保つための特別なコンタクトを処方することもできます。

しかし、ドライアイが炎症性疾患であるという科学者の理解により、研究者は免疫系を標的とした薬にますます焦点を当てるようになっています。

ドライアイのために医師が処方する薬の多くは、目を炎症させる免疫活動を阻害することで効果を発揮します。炎症が治まれば、正常な涙の分泌が再開されます。ドライアイの治療に使用される抗炎症剤には、次のようなものがあります。

  • 抗生物質

  • 副腎皮質ホルモン剤

  • シクロスポリン(レスタシス)

  • リフィテグラスト(ザイドラ)

  • バレニクリン? (ティルバヤ)点鼻薬

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