性器ヘルペスは、エイズの原因ウイルスであるHIVに感染するリスクを高めたり、すでにHIVと共存している人に問題を起こす可能性があります。 医師が解説します。
性器ヘルペスのただれがある人は、性交時にHIVに感染する可能性が高くなります。できものができると、免疫システムがそれを治そうとするので、その場所にはたくさんの免疫細胞が集中しています。それがHIVに感染する細胞です。精液や膣分泌液、血液に含まれるHIVがヘルペスのできものに触れると、感染の危険性が高くなるのです。
性器ヘルペスとHIVの複合的な影響
HIVと性器ヘルペスウイルスは、厄介なコンビです。一方が他方の影響を悪化させることがあります。ヘルペスウイルスが活性化すると、HIVが自分のコピーをたくさん作るようになる（複製と呼ばれるプロセス）可能性があることが研究によって示されています。HIVの複製が増えると、体の感染と戦う細胞が破壊され、最終的にAIDS（後天性免疫不全症候群）につながります。
HIVとヘルペスウイルスの両方に感染している人は、ヘルペスの症状がより長く続き、より頻繁に、そしてより重篤になる可能性があります。
性器ヘルペスとHIV治療の問題点
HIVに感染している場合は、性器ヘルペスの治療がより困難になります。HIV感染者のヘルペスの治療には、より高用量の抗ウイルス剤が必要となることが多い。また、多くのHIV感染者は、標準的な抗ウイルス剤での治療に耐性のあるヘルペスウイルスの株を持っています。
性器ヘルペスのために抗ウイルス剤を服用し、治療がうまくいかない場合、医師は、あなたが持っているウイルスに耐性があるかどうかを検査することができます。ウイルスが耐性であれば、フォスカルネットやシドホビルなど、他の治療法が考えられます。
HIVに感染している場合、性器ヘルペスの検査を受けるべきかどうか医師に尋ねてください。ヘルペスとHIVに感染していることが既に分かっている場合は、治療法について医師と相談してください。
