尿の色が濃い、または茶色い?尿が茶色く見える原因となる10の症状について、また、どのような場合に受診すべきかをご紹介します。
茶色い尿の原因には、さまざまなものがありま す。無害なものもありますが、医師の診断が必要なものもあります。
尿に血が混じる
血尿が茶色に見えることがあります。
医師は血尿を血尿と呼びますが、その原因はさまざまです。以下のようなものがあります。
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腎臓や膀胱の感染症や癌
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内部障害
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一部の性感染症
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ウイルス
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月経
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前立腺、膀胱、または腎臓の炎症
血尿で尿が茶色いと思っている方で、月経がない方は、一度お医者さんに見てもらうとよいでしょう。
肝炎(かんえん
褐色の尿は、肝臓の炎症の別名である肝炎の最初の、そして最も一般的な兆候の一つです。この病気には、A型、B型、C型など複数の種類があります。
肝炎にかかると、肝臓が血液をきちんときれいにできなくなります。そのため、血液や尿にビリルビンという橙黄色の物質がたまり、尿が褐色になることがあります。
茶色い尿の背景に肝炎がある場合、次のような症状も考えられます。
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発熱
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疲労
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食欲不振
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吐き気、嘔吐
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腹痛
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粘土色のお通じ
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関節の痛み
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皮膚や目が黄色い
肝炎の可能性がある場合は、医師に連絡してください。病気の種類によって、治療法が異なります。
肝硬変(かんこうへん
褐色の尿は、肝硬変の症状であることもあります。肝硬変とは、肝炎などの肝臓の病気を長年患っていると、肝臓にできる傷のことをいいます。
初期の肝硬変は症状が出ないこともありますが、進行すると茶色い尿も出るようになります。
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集中力の低下
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睡眠障害
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記憶力が悪い
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お腹や脚に水がたまる
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皮膚や目が黄色い
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筋力低下
褐色の尿は、特に黄色い皮膚や目とともに、他の多くの肝臓の問題の兆候である可能性もあります。このような症状がある場合は、医師の診察を受けましょう。
腎臓の病気
腎臓の病気の中には、褐色の尿を引き起こすものがあります。例えば、溶連菌感染後糸球体腎炎(PSGN)と呼ばれる腎臓の感染症は、おしっこの色を赤褐色にすることがあります。この感染症は、溶連菌感染症の後に起こり、多くの場合、小児にみられます。
腎臓病が茶色い尿の原因であれば、こんな症状もあるかもしれません。
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顔や目の周り、手足が腫れる
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おしっこが出にくくなった、または出ても尿が少なくなった
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疲れを感じる
症状がある場合は、医師の診察を受ける必要があります。医師は原因を診断し、適切な治療法を提案してくれます。
激しい運動
まれに、激しい運動によって筋肉細胞が破裂し、血流に漏れ出すことがあります。この症状は横紋筋融解症(ラブド)と呼ばれ、尿が褐色になることがあります。
横紋筋融解症で褐色の尿が出た場合、次のようなことも考えられます。
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筋肉痛
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筋力低下
ラブドは深刻な腎臓障害を引き起こし、生命を脅かす可能性があります。心当たりがある場合は、医療機関を受診してください。
貧血(ひんけつ
貧血のひとつである「溶血性貧血」は、赤血球が破壊されます。このため、尿が褐色になることがあります。
このタイプの貧血は、親から受け継ぐ人もいます。また、自己免疫疾患(ループス、関節リウマチ、潰瘍性大腸炎など)の後に発症する人もいます。
褐色尿のほか、溶血性貧血は、次のような症状を引き起こすことがあります。
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皮膚が異常に青白い
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皮膚や目が黄色い
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発熱
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衰弱
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めまい
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錯乱
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体を動かすことが困難
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心拍数が早くなる
これらの症状がある場合は、病院を受診してください。治療は、あなたの健康状態や貧血の原因によって異なります。
皮膚がん
メラノーマは、まれにですが、皮膚の色素が血流に漏れ出すことがあります。そのため、褐色の尿が出ることがあります。
メラノーマの兆候としてより一般的なのは、ほくろの変化です。成長または変化が早く、消えない皮膚の異常については、医師の診察を受ける必要があります。
ダニが媒介する病気
マダニの中には、バベシア症という重篤な感染症を引き起こす細菌を保有しているものがいます。症状の1つは濃い尿です。
その他の症状としては
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発熱やインフルエンザのような症状
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頭痛や筋肉痛
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吐き気
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胃痛
米国中西部上部と北東部のマダニは、バベシア症の原因となる細菌を保有している可能性が最も高いです。
バベシア症は、ほとんどの人が治療を必要とするほどの病気にはなりませんが、必要であれば、助けとなる薬もあります。マダニに噛まれた後、気分が悪くなった場合は、医者に診てもらいましょう。
薬について
処方薬の中には、褐色の尿を引き起こすものがあります。
これらは以下の通りです。
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抗生物質
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緩下剤
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抗マラリア薬
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筋弛緩剤
処方されたものを使い終わったら色が元に戻るはずです。
食事について
空豆、ルバーブ、アロエは、短時間にたくさん食べると尿が茶色になることがあります。ビーツは赤い尿になることがあります。食べ物が体外に出ると、おしっこは軽くなります。