運動や食事などの健康習慣で脚の血行を良くしましょう。血流を改善する方法についてご紹介します。
毎日、心臓は約10パイントの血液を、循環系を通して体内を60,000マイルも送り出しています。この循環系は、全身に血液を運ぶ管である血管で構成されています。血液は酸素と栄養を組織に送り、二酸化炭素と老廃物を組織から除去し、体の機能を維持します。
足の血行が悪い場合の見分け方
循環器系に問題があり、脚の血流が妨げられると、次のような症状が現れることがあります。
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足がしびれる、またはピリピリする
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筋肉のけいれん
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足の冷え
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勃起しない、または勃起を維持するのが困難
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記憶力や集中力の低下
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傷の治りが遅い
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下肢静脈瘤
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浮腫(ふしゅ)と呼ばれるむくみ
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疲労感
など、循環に影響を与える健康状態のサインかもしれません。
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血栓
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糖尿病
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高血圧
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動脈に脂肪などの物質(プラークといいます)が蓄積する動脈硬化症
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末梢動脈疾患(PAD):プラークが脚の動脈を狭める疾患
脚や体の他の部分に血行不良の兆候が見られたら、医師に相談してください。
脚の血行を良くするには?
脚の血行を良くするために、次のような方法をとることができます。
禁煙をする。タバコ、ベイプ、無煙タバコに含まれるニコチンは、血管を傷つけ、PADのリスクを高める可能性があります。PADは、しびれ、脱力感、けいれん、冷たさ、痛みなどの症状を引き起こし、通常は脚に生じます。そして、心臓発作や脳卒中のリスクを高めます。
血圧をコントロールする。高血圧は、動脈壁に余分な負担をかけます。このため、動脈硬化やPADが起こりやすくなります。ほとんどの人にとって、健康的な血圧は120/80未満です。定期的に血圧をチェックし、高ければ治療を受けましょう。
水分補給を怠らない 十分な水分補給をすることで、血液量を良好な状態に保つことができます。そうすることで、適切な循環を維持することができます。1日にグラス8杯を目標にしましょう。カフェインやアルコールは、脱水症状を引き起こす可能性があるので、摂り過ぎないようにしましょう。
運動する。体を動かすことは、血行を良くする最も良い方法の一つです。どんな種類の動きでも血流を促進します。運動は心拍数を上げ、血液をより速く全身に巡らせることができます。しかし、ストレッチをすることでも効果があります。筋肉や腱が伸びることで、血液が血管内を自由に流れるようになります。 どの運動があなたに最適か、医師に尋ねてみてください。
ヨガを試してみてください。ストレッチの効果に加え、ヨガでリラックスすることで血流が良くなる可能性があります。体をひねる動作は、酸素を含んだ血液を臓器に送ります。頭を心臓より低くするポーズは、下半身から心臓や脳への血流を良くします。また、ヨガは赤血球のヘモグロビン量を増加させます。ヘモグロビンは、血液が体中に酸素を運ぶのを助けるタンパク質です。
立ち上がる。日中座っていると下半身の血行が悪くなり、肥満、糖尿病、心臓病などのリスクを高める可能性があります。スタンディングデスクの使用や、短い休憩を頻繁に取って歩き回ることで、血行を促進させましょう。
着圧ソックスも試してみてください。このソックスは脚を優しく圧迫し、血液がその部分に長く留まらないようにします。血液が心臓に戻るのを助けます。どのような着圧ソックスが良いかは、医師に相談してください。
食事に気をつける。良い栄養は、動脈硬化、心臓病、高血圧など、血液循環に影響を与える疾患の予防に役立ちます。専門家は次のことを勧めています。
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飽和脂肪酸と塩分を控える
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一価不飽和脂肪や多価不飽和脂肪を含む食品を摂る
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抗酸化物質(ビタミンCやEなど)や食物繊維を多く摂る
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魚を食事に取り入れる
体をブラッシングする 肌をブラッシングすること(ドライブラッシング)には、血行を良くするなどの健康効果があります。このマッサージ法では、毎日乾いた硬いブラシを使って、肌を優しくこするのです。血行とリンパの流れを良くしながら、肌の角質を取り除くことができます。リンパとは、組織や細胞から出る余分な体液のことです。
温熱を利用する。温かいお風呂に入ると、血管が広がるので一時的に血流が良くなります。お茶のような温かい飲み物も同様の効果があります。さらに、紅茶や緑茶には抗酸化物質が含まれており、心臓血管の健康に良いとされています。