むくみや息切れなど、心不全の症状について医師が解説しています。
心不全の症状は、心臓や体に起こる変化に関連しており、心臓の弱さによって、軽度、中等度、重度の場合があります。その症状には
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肺がうっ血する
肺に水分が貯まると、運動時の息切れや、安静時やベッドに横になっている時の呼吸困難の原因となります。また、肺のうっ血は、乾いた咳や喘鳴を引き起こします。
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体液や水分の貯留。
腎臓への血液が少なくなると、体液や水分が滞留し、足首や脚、腹部がむくみ(浮腫といいます)、体重が増加します。症状として、夜間の尿意が強くなることがあります。胃の膨満感により、食欲不振や吐き気を催すことがあります。
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めまい、倦怠感、脱力感などがあります。
主要な臓器や筋肉への血液が少なくなると、疲労感や脱力感を感じるようになります。脳への血液が少なくなると、めまいや混乱が起こります。
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心拍が早くなったり、不規則になったりする。
心臓は、体に十分な血液を送り出すために、鼓動が速くなります。そのため、心拍が速くなったり、不規則になったりします。
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心不全の場合、これらの症状の1つまたはすべてが見られることもありますし、まったく見られないこともあります。また、症状は心臓の弱さとは関係なく、多くの症状があっても、心臓の機能は軽くしか弱っていないこともあります。あるいは、心臓のダメージが大きくても、症状がない場合もあります。
上記のような症状がある場合は、必ず病院を受診してください。また、心不全は自覚症状がない場合もありますので、年に1回は必ず医師の診断を受け、異常の発見と治療に努めましょう。