体重と膝の痛み

体重と膝の痛みの関連性について詳しくご紹介します。

体重は膝にどのような影響を与えるのか?

体重が増えると、関節や骨の末端を保護する軟骨に負担がかかります。また、体脂肪が増えると、血液中の化学物質が増え、関節に炎症を起こすことがあります。

これらはいずれも、変形性関節症(OA)につながる可能性があります。変形性関節症は、関節の骨の末端を覆っている滑らかな軟骨が徐々にすり減る病気です。骨と骨がこすれ合うようになります。

痛み、腫れ、こわばり、動かなくなるなどの症状は、時間とともに悪化することが多いです。

特に50歳を過ぎると、通常の摩耗や損傷も変形性関節症の主な原因となります。体重が増えることも変形性関節症の原因になりますし、すでに変形性関節症になっている場合は悪化させる可能性があります。

さらに、体脂肪、特にお腹の周りに脂肪がつくと、痛風になることがよくあります。脂肪は、インスリン抵抗性として知られるインスリンというホルモンに体が反応しなくなる引き金となります。そのため、腎臓から尿酸が排出されにくくなります。尿酸は関節に蓄積され、結晶を形成し、痛みを伴う発作を引き起こします。痛風は外反母趾や足首に発症することが多いですが、膝に発症することもあります。

役立つこと 健康的な体重を維持する

体重を減らすことは、膝に大きな影響を与えます。体重が10キロ減ると、内容にもよりますが、膝にかかる力が40キロも軽減されます。

少しでも体重を減らすと、効果があります。そして、それは早ければ早いほどよいのです。重量を維持し、後世に関節炎を取得する可能性が高くはないです。

それは重量だけではありません。脂肪細胞が少ないということは、膝や他の関節に炎症を起こすホルモンが少ないということかもしれません。これはあなたの体の中の尿酸のレベルを下げることによって、痛風が少なくなります。良い食事と運動習慣と一緒に行えば、特に効果的です。

また、体脂肪の指標となる理想的な体格指数(身長と体重を基に算出)について、医師に相談してください。

何が役立つのか 食事療法

食生活を見直すことは体重を減らすのに役立ちますが、より良い食事をすることは他の利点もあります。

健康的な食事は、時に関節痛の原因となる炎症を抑えます。特に、サーモン、マグロ、サバ、ニシンなどの脂肪分の多い魚にはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれており、ナッツ、トマト、オリーブオイル、緑の葉野菜と一緒に食べるとよいでしょう。

体重と健康の両方に効果的な毎日の食事にこれを取り入れるのは必ずしも簡単ではありません。医師や栄養士が一緒になって、運動と食事 を組み合わせた適切な計画を立ててくれま す。また、National Institute of Healths Body Weight Plannerというツールを使えば、あなたの活動レベルや減量目標に応じた食事計画を立てることができます。

一般的には、減量後も続けられるような、健康的でバランスの取れた食生活を目指しましょう。ナッツ類、豆類、卵、皮なし鶏肉、脂肪をそぎ落とした赤身肉、魚は良質なタンパク質です。お皿の半分以上を新鮮な野菜や果物、オートミールや玄米、全粒粉のパンなどの全粒穀物で覆いましょう。

役立つこと 運動する

減量につながる運動は、膝への負担を軽減するのに役立ちます。しかし、運動には他にも利点があります。

慢性的な炎症を抑え、膝関節を動かす筋肉、靭帯、腱の複雑な集合体を強化し、伸ばすことができるかもしれないのです。

動くことで軟骨の健康も保たれます。実際、手術やケガ、病気などで体を動かせない人は、膝の軟骨を使わないために軟骨が減っていきます。

そのため、運動の種類を変えてみるのもよいでしょう。

  • ウォーキング、水泳、ボート漕ぎなどの有酸素運動は、炎症を抑え、スタミナをつけることができます。そうすることで、より長い時間、活動することができます。

  • ウェイトリフティングやランジなどのレジスタンス運動は、ハムストリングス、ふくらはぎの筋肉、大腿四頭筋など、膝関節周辺の筋肉を強化し、安定させることができます。

  • 膝周りの筋肉や結合組織のストレッチは、関節の可動域を広げるのに役立ちます。

ただ、どのような運動でも、ゆっくり始めて、ウォーミングアップをし、正しいテクニックを身につけるようにしましょう。すでに膝に痛みがある場合は、悪化させるような運動を選ばないよう、医師に相談しましょう。膝をついたり、深く曲げたり、坂道を走ったりするような運動は、特に膝に負担がかかるので避けた方がよいかもしれません。

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