多くの母親は、出産後、母乳で育てることを選択します。母乳を搾乳して、他の家族に哺乳瓶でミルクを飲ませることもあります。
一度作った母乳は再利用できるのでしょうか?母乳をいつ搾乳したか、また冷蔵庫で保存したかどうかによって異なります。
搾乳した母乳について
母乳の保存の目安 母乳を搾乳したら、いつまで安全に飲めるか、目安があります。一般的に、母乳は次のような場合に適しています。
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搾りたての場合、4時間
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冷蔵庫の奥で4日間
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深型冷凍庫で6~12ヶ月
もちろん、冷蔵せずに室温で1時間置いた母乳や、冷蔵庫で数日寝かせた母乳を飲ませるかどうかは、環境などを考慮した上で判断してください。母乳がまずいのではと心配な方は、においを嗅いでみてください。悪臭がなければ、赤ちゃんが飲んでも大丈夫でしょう。
母乳の脂肪は時間が経つと分離することに留意してください。このため、哺乳瓶の上部の近くに凝固した層ができます。これは全く普通のことです。市販の牛乳は低温殺菌されているので、このようなことはありません。哺乳瓶を軽く振って、脂肪分を混ぜてから与えてください。乳脂肪の分離は、母乳が悪くなったことを示すサインではありません。
母乳を提供する際のガイドライン 母乳は温めなくても赤ちゃんに飲ませることができます。冷たいままでも、室温のままでもかまいません。赤ちゃんは、おっぱいから出る母乳の温度が高いので、温かい母乳を好むかもしれません。最初は室温に近い哺乳瓶を与えてみて、赤ちゃんが嫌がらないかどうか確認してみましょう。
温かい母乳を好む場合は、熱湯や電子レンジで温めるのではなく、哺乳瓶保温器を購入するとよいでしょう。ボトルウォーマーはより安全です。ミルクを温めるために特別に設計されており、より安定した温度を保つことができます。
ミルクを与える前に、手の甲でミルクの温かさを確かめましょう。手首で温まりすぎると、赤ちゃんの口をやけどするおそれがあります。
母乳は、冷凍庫から取り出してから24時間以内に使いましょう。母乳は、冷蔵庫から出して温めるか室温に戻したら、2時間以内に使いましょう。2時間以上放置した母乳を再利用するのは安全ではありません。この場合は廃棄してください。母乳の再冷蔵や再凍結は絶対にしないでください。
これらのガイドラインは重要です。母乳を長時間放置すると、母乳の中で細菌が増殖し始めることがあります。赤ちゃんは、病気や感染症を防ぐための抗体がまだできていないため、細菌がもたらす危険に対してより敏感なのです。
その他、母乳ボトルを与える際の注意点
赤ちゃんとの絆を深める機会。母乳を直接与える代わりに哺乳瓶を与えると、赤ちゃんとの絆が深まらないという誤解があります。しかし、そんなことはありません。哺乳瓶を与えるときは、赤ちゃんを近くに抱き、アイコンタクトをとりながら与えましょう。優しい声で話しかけてあげるのも、授乳の絆を深める方法のひとつです。
哺乳瓶で母乳を与えることで、家族の誰もが赤ちゃんとつながりを持つ機会を得ることができます。父親、兄弟、祖父母に、哺乳瓶で搾乳した母乳を抱っこして与えるように勧めてください。
赤ちゃんは、家族の一人ひとりとより密接なつながりを感じることができます。これは、もしあなたが仕事に復帰したときに、あなたの不在に伴う苦痛を和らげることになるでしょう。
おむつ 母乳で育った赤ちゃんのうんちは、通常、黄色で種っぽいものです。粉ミルクで育てた場合よりも、軟らかくなります。粉ミルクは、黒っぽく、硬い便を出します。母乳栄養児の中には、1日に何度もうんちをする子もいます。母乳で育った赤ちゃんは、7〜10日間おむつを汚さないことも珍しくありません。