胸焼けはその名前とは裏腹に、心臓とは何の関係もありません。(ただし、症状の一部は、心臓発作や心臓病の症状と似ています)。胸焼けは、胃酸によって引き起こされる食道の炎症で、特に成長する子宮が胃を圧迫する妊娠3ヶ月によく見られる症状です。
胃酸は、重力の助けによって下部食道括約筋(LES)と呼ばれる筋肉の弁によって、胃の中にとどまっています。LESは、食道と胃の境目、胸郭の下、中央よりやや左側にあります。通常は、食物が胃に入るとき、あるいは腹鳴をするときに開き、その後、再び閉じます。しかし、LESが頻繁に開いたり、十分に閉じなかったりすると、胃酸が逆流したり、食道に染み込んだりして、胸焼けを起こすことがあります。
時々起こる胸焼けは危険ではありませんが、慢性的な胸焼けは、胃炎や胃食道逆流症(GERD)など、深刻な問題を示唆している場合があります。胸焼けはアメリカ人の10%、妊婦の50%が日常的に経験していることです。さらに30%の人は、時々起こる厄介な症状です。
妊娠前に胸焼けがなかった人は、おそらく赤ちゃんが生まれたら治るでしょう。
妊娠中の胸焼けの症状について
妊婦さんから報告される一般的な胸焼けの症状には、次のようなものがあります。
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食後に数分から数時間続く、胸骨(胸骨)のすぐ後ろの胸の焼けつくような感覚
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特に前かがみになったり、横になったり、食事をした後に胸が痛む
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のどの奥が熱く、酸っぱい、または塩辛い味がする。
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腹痛
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慢性的な咳
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嗄声(させい
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喘鳴などの喘息様症状
妊娠中の胸焼けの予防と治療について
妊娠中の胸焼けを薬を使わずに緩和するためには、以下のことを試してみるとよいでしょう。
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毎日3回の大きな食事ではなく、数回の小さな食事をする。
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脂っこいもの、揚げ物、辛いもの、こってりしたものは避ける。
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チョコレート、コーヒー、カフェイン、ミントを避ける。
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食事中の水分摂取を控える。食事中に大量に飲むと、酸の逆流や胸焼けのリスクが高まる可能性があります。
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食後すぐに横にならないようにしましょう。
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ベッドの頭は足元より高くしておく。
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ゆったりとした服を着る ぴったりした服は、胃や腹部への圧迫を強めます。
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左側で寝るようにしましょう。胃が左側にあるので、この角度だと酸が食道に入りにくくなります。
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ガムを一枚噛む。そうすると重炭酸を含む唾液が多くなり、飲み込んだ時に食道の酸を中和してくれます。
胸焼けが続くようであれば、医師の診察を受けましょう。市販の制酸剤を勧められたり、妊娠中に飲んでも安全な薬を処方されるかもしれません。妊娠に関連した胸焼けは、通常、出産後に消えます。
医師に連絡するタイミング
次のような場合は、医師に連絡しましょう。
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制酸剤を服用したい。妊娠中は推奨されないものもあります
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ひどい嗄声、喘鳴、嘔吐、嚥下困難がある。
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胸やけで眠れない