ビーガン・ベジタリアンのための亜鉛を多く含む5つの植物性食品とその必要性

亜鉛は必須ミネラルで、体内の様々なプロセスで重要な役割を果たしています。免疫系を健康に保ち、傷の治癒を助け、嗅覚と味覚を鋭敏にする働きがあります。特に、妊娠中、幼児期、児童期には、適切な成長と発達のために不可欠なミネラルです。

亜鉛の最もよい摂取源は肉と乳製品です。つまり、ベジタリアンで肉を食べない人、ビーガンで動物性食品を食べない人は、食事で十分な亜鉛を摂取できていない可能性があるということです。

マルチビタミンの大半には亜鉛が含まれています。また、亜鉛のサプリメントを摂取することもできます。しかし、植物からも亜鉛を摂取することができ、ビーガンやベジタリアンの1日の推奨摂取量を満たすことができます。ただし、植物性食品の中にはフィチン酸塩を 含むものがあり、これが亜鉛と結合して吸収を妨 げる可能性があることに注意が必要です。

ビーガンやベジタリアンは、十分な亜鉛を摂取することで、体が細菌やウイルスを撃退し、怪我を治すなどの効果があります。

亜鉛が必要な理由

亜鉛は体内に蓄積されないので、不足しないように毎日十分な量を摂取する必要があります。米国ではまれですが、亜鉛不足の症状には次のようなものがあります。

• 食欲不振

• 免疫機能低下

• 治癒の遅れ

• 抜け毛

• 味覚障害

子供、10代の若者、妊娠中や授乳中の女性、消化器系疾患や鎌状赤血球症などの疾患を持つ人、植物性の食事をする人は、亜鉛が不足するリスクが最も高いです。

必要な亜鉛の量は、年齢や性別などの要素によって異なります。平均して、成人女性は1日に8ミリグラム（mg）、成人男性 は11mgの亜鉛を必要とします。妊娠中の女性は1日11mg以上、授乳中の女性は1日12mgを目安に摂取するとよいでしょう。

亜鉛は健康全般において多くの重要な役割を果た しています。その必要性は

免疫の健康

亜鉛は免疫系に不可欠なミネラルです。亜鉛が少なすぎると、風邪や肺炎、感染症にかかる リスクが高まります。亜鉛はT細胞の活性化を助けます。T細胞は免疫反応を制御し、感染した細胞を攻撃して破壊します。

創傷治癒

皮膚には身体全体の約5％の亜鉛が含まれています。亜鉛は細胞の成長、コラーゲンの形成、炎症反応に関与しており、傷の治癒に不可欠な栄養素です。

炎症の抑制

体内のフリーラジカルによって生じる酸化ストレスは、体内の炎症を増加させる原因となります。これは、心臓病、糖尿病、がんなどの慢性的な健康状態を発症するリスクを高めます。亜鉛は酸化ストレスを減少させ、体内の炎症を抑えるのに役立ちます。

加齢に伴う特定の病気のリスクを軽減する

亜鉛は、肺炎や加齢黄斑変性症など、加齢に伴う特定の疾患 の発症リスクを低減する可能性があります。また、亜鉛とβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化物質を組み合わせることで、視力低下を抑制することができるという研究結果もあります。

亜鉛を含む食品

ヴィーガンやベジタリアンの方は、亜鉛が不足するリスクが高いかもしれません。しかし、1日の必要量を満たすのに役立つ植物性食品はたくさんあります。亜鉛の摂取に適した植物性食品は、以下の5つです。