コクサッキーウイルスって何?
コクサッキーウイルスは、エンテロウイルスと呼ばれるウイルス科に属するウイルスです。エンテロウイルスはリボ核酸(RNA)の一本鎖でできています。エンテロウイルスは、ピコルナウイルスとも呼ばれます(ピコは「小さい」という意味なので、「小型RNAウイルス」)。世界中に存在し、糞便-経口感染経路で広がります。感染しても約90%は症状が出ないか、発熱のみです。特に乳幼児は、症状のあるコクサッキーに感染しやすいと言われています。
コクサッキーウイルスの名前の由来は、ニューヨーク州アルバニーの南に位置するコクサッキーという町で最初に発見されたからです。
コクサッキーウイルスの種類と、その原因について教えてください。
臨床的に認識されている症候のほとんどを引き起こすコクサッキーウイルスの血清型は2種類あり、通常は乳幼児や小児に発症します。A型とB型が最も一般的です。A型のウイルスは、ヘルパンギーナ(のどのただれ)や手足口病(小児に多い)を引き起こします。子どもたちは、口の中に痛みを伴う水疱ができ、手のひらや足の裏に小さな圧痛を伴う病変ができます。自然に治りますが、痛みのために飲んだり食べたりできない場合は、合併症を引き起こすことがあります。A群ウイルスは、扁桃腺や軟口蓋に水疱をつくるヘルパンギーナも引き起こし、のどの痛みとして現れます。B群ウイルスは、夏に発熱や腹筋・胸筋のけいれん(胸膜炎)をまれに起こします。A群、B群の亜型は、髄膜炎(脊髄や脳の炎症)など、より重篤な症状を引き起こすことがあります。