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実験的チューインガムがコロナウイルスの拡散を抑制する可能性
By Carolyn Crist
2021年11月24日--新しい実験的チューインガムは、唾液中のコロナウイルス粒子の量を減らし、感染を遅らせるのに役立つと、Molecular Therapy誌に発表された最近の研究結果が示している。
このガムは、ウイルス粒子を捕捉するタンパク質を含んでおり、感染者が話したり、呼吸したり、咳をしたりするときに、ウイルスを含んだ飛沫の拡散を制限する可能性がある。
ウイルス捕捉タンパク質を含むガムを噛むことで、デバルキングや他者への感染を最小限に抑えることにより、ほとんどの経口ウイルス再感染から患者を守るための一般的に安価な戦略を提供する、と研究著者らは書いている。
ペンシルバニア大学の研究者たちは、COVID-19が確認された入院患者の唾液と綿棒のサンプルを使って、試験管内でチューインガムのテストを行った。
このガムは細胞表面にACE2タンパク質のコピーを含んでおり、これはコロナウイルスが細胞に侵入して感染するのに使うスパイクタンパク質である。
試験管実験では、ウイルス粒子はガムのACE2レセプターに付着した。その結果、サンプル中のウイルス量は95%以上減少したという。
ロイター通信によれば、このガムは従来のガムと同じような感触と味で、通常の温度で何年も保存が可能であるとのことである。ガムを噛んでもACE2タンパク質の分子は損傷しない、と研究者は述べている。
ガムを使って唾液中のウイルス量を減少させれば、世界的なワクチン接種の努力の足しになるし、ワクチンが普及していない国や安価な国でも役に立つだろう、と研究者らは述べている。このガムは、臨床グレードの植物材料から作られ、FDAの要件を満たすように開発されたとのことである。
このガムはまだ使用できないが、米国の研究者は引き続きテストを行う予定である。