深刻なアレルギーは、15分以内にアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。
エピネフリンという薬剤の注射がすぐに必要で、911に電話して救急医療を要請する必要があります。
アナフィラキシー」と「アナフィラキシーショック」という言葉は、しばしば同じ意味で使われます。どちらも重度のアレルギー反応を指します。ショックとは、血圧が下がりすぎて、細胞(と臓器)に十分な酸素が行き渡らなくなることです。アナフィラキシーショックは、アナフィラキシーによって引き起こされるショックです。
症状について
通常、アレルギーのあるものに触れてから15分以内に最初の症状に気づきます。最初は鼻水や不安感など、軽い症状から始まります。しかし、すぐに悪化することもあります。典型的な症状には、次のようなものがあります。
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口の中の腫れ
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のどの締め付け感や呼吸困難
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じんましん
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嘔吐
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めまい
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失神
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急速な心拍
重症の場合、わずか数分で倒れ、呼吸が止まり、意識を失います。
命を守るための治療
エピネフリンを太ももに注射することがすぐに必要です。12時間以内に2回目の反応(二相性反応といいます)を起こす危険性があるので、救急車を呼ぶ必要があります。救急治療室では、医師があなたの症状を観察し、二次反応が出た場合に備えて治療することができます。
エピネフリンを持っていない場合、救急治療室の医師があなたの命を救うことができます。医師は、エピネフリンを皮膚の下、または筋肉や静脈に注射します。通常、アナフィラキシーショック時に低下する血圧を正常な状態に戻します。また、症状がなくなるまで、静脈につながれたチューブから、水分、ステロイド、抗ヒスタミン薬(アレルギー反応の治療に使われる薬)が投与されます。
その他、呼吸を楽にするための呼吸器と薬、数時間後に症状が再発しないようにするためのコルチコステロイド(強力な抗炎症剤)の投与も考えられます。
典型的な誘因
アナフィラキシー反応の原因として最も一般的なものは、以下の通りです。
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食品(特にナッツ類、貝類
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ラテックス(使い捨て手袋、注射器、粘着テープの多くに含まれる
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ペニシリンやアスピリンなどの医薬品
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虫刺され
通常、アレルギーがひどくなるには、その誘因となるものに複数回接触する必要があります。ですから、ハチに刺されてその場所が腫れたり、エビを食べたときに喉がイガイガしたりしたら、医師に伝えてください。次回にひどい反応が出たときのために、薬を常備しておくように言われるかもしれません。
軽いアレルギー反応であっても、将来的にはより深刻なアレルギー反応につながる可能性があります。エピネフリンの注射を常に携帯しておくべきかどうかについては、アレルギー専門医またはプライマリーケア医に相談してください。
アナフィラキシーショックを予防する方法
一番の予防法は、引き金を避けることです。常にそうできるとは限りませんので、アナフィラキシーの症状を発見し、すぐに治療できるような計画を立てておくようにしましょう。かかりつけの医師やアレルギー専門医に相談するとよいでしょう。
万が一、話すことができない場合に備えて、メディカル・アラート・ブレスレットを身につけ、自分のアレルギーを周囲に知らせておくとよいでしょう。また、友人や家族にも伝えておくと、緊急時に助けてもらうことができます。知ってもらうようにしましょう。
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あなたのアレルギーの引き金
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アナフィラキシー反応の徴候
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