猫のヒゲはどうなっているの?どのように機能しているのでしょうか?ドクターで調べてみよう。
猫の顔や足に生えている硬い毛は、かわいらしさを演出するだけでなく、ちゃんと仕事もしています。ウィスカーは、猫にとってのGPSであり、レーダーシステムです。
と、ニューオーリンズにある動物病院の創設者であるW・マーク・カズンズ医師は言います。
その仕組み
太いヒゲの1本1本には、猫が距離や空間を判断するのに役立つ、小さな超高感度神経が詰まっています。そのため、猫たちは次のような判断をしています。この箱は小さくて入りにくいかな?この箱は小さすぎて入らないか、あのカウンターに届くにはどのくらいジャンプしなければならないか。
また、周囲にあるものを感知することもできます。目が見えない猫は、ただ歩き回るだけで部屋の中を上手に移動し、ウィスカーに自分のいる場所を空間的に認識させることができる、とカズンズは言う。
毛包(毛を収納する袋)は深く、たくさんの神経末端があり、猫の脳にメッセージを送っている。
また、それぞれのひげの先端には感覚器官がある。この器官は、周囲の振動を拾って、猫がどこにいるのか、どんな生き物が周りにいるのかを感じ取るのに役立っています。
ヒゲのほとんどは上唇にある厚いパッドに生えていますが、眉毛の部分、あご、足の近くには小さなヒゲが生えています。
鼻の横のヒゲは、猫の体と同じ幅で、隙間の広さを判断するのに役立ちます。
足の裏のヒゲは、猫が木に登るのに役立ちます。
猫の気分は?ヒゲを見る
顔の筋肉は、ヒゲを前後に動かす複雑な仕組みになっています。
このヒゲの動きで、他の動物や私たち人間に、猫の気持ちを伝えることができます。猫がリラックスしているときは、ヒゲは頭の横からまっすぐに伸びた状態でじっとしています。好奇心旺盛なときや狩りの最中には、ヒゲを少し前に押し出します。緊張しているときや動揺しているときは、ヒゲを顔のほうに押し戻します。
ヒゲは切らなくていい!
猫の体毛と同じように、ヒゲも抜け落ちます。それは当たり前のことです。でも、絶対に切ってはいけません。
ヒゲを切られた猫は、混乱し、怖くなります。
もし切ってしまったら、それは目隠しをするようなもので、環境を識別する手段の一つを奪ってしまうことになります。