お子さまが寝汗を大量にかくと、心配になりますよね。考えられる原因や対処法などをご紹介します。
寝汗とは何ですか?
寝汗は、部屋が暑かったり、布団や衣服が厚かったりすると、かくのが普通です。また、子どもの場合、他の部位は汗をかいていなくても、頭に汗をかいていることがよくあります。
部屋や寝具が暑いわけでもないのに、夜中に汗をかくことを「寝汗」といいます。寝汗は、子供にも大人にもよく見られるものです。部屋は快適な温度なのに、寝具やパジャマが汗でびっしょりで頻繁に目が覚めるようなら、お子さんは寝汗をかいているのかもしれません。
子どもの寝汗の原因とは?
寝汗は通常無害ですが、時には根本的な問題の兆候であることもあります。もし、お子様の寝汗が何らかの疾患によるものであれば、おそらく他の目立った症状もあることでしょう。
寝汗が症状として現れる基礎疾患には、以下のようなものがあります:?
夜驚症。夜驚症は、子供が深い眠りの中にいるときに起こる、非常に激しい悪夢です。恐怖は非常にリアルですが、子どもは通常、目が覚めてもその夢を覚えていません。
夜驚症の子どもは、大量の汗をかくだけでなく、ベッドの上で暴れまわり、大声を出したり叫んだりすることもあります。その他にも、正座をしていたり、動揺していたり、息が荒かったりすることもあります。このような症状が見られる場合、夜驚症が寝汗の原因になっている可能性があります。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)。いびき、口呼吸、落ち着きのない睡眠と対になる寝汗をかく子どもは、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)かもしれません。これは、子供が眠っている間に起こる呼吸の問題で、落ち着かない眠りを経験する原因となります。
OSASの子供たちは、きちんと休んだと感じられずに目が覚め、頭痛がすることもあります。OSASの子供たちは、他の子供たちに比べて体重が増え、成長が遅くなることがあります。また、睡眠が浅いため、学校の成績が悪くなったり、問題行動を起こしたりすることもあります。
特発性多汗症。特発性多汗症(特発性寝汗とも呼ばれる)は、原因がわかっていませんが、子供も大人も、明らかな理由がないにもかかわらず、過剰に汗をかいてしまう病気です。典型的な多汗症は、顔、足、手に過剰な発汗を生じます。
医学的な理由がないのに寝汗をかく子供や大人は、特発性多汗症と診断されます。
多汗症は、体を冷やさないために汗をかきやすくなる病気です。医学的には、子どもの健康に影響を与えることはありません。しかし、過剰な発汗は、年齢が上がるにつれて、特に社会的な場面で不安を感じるようになることがあります。
白血病やがん 寝汗の最も深刻な原因のひとつは、白血病やその他のある種のがんです。ある調査では、白血病と診断された患者の30%以上が、症状として深刻な寝汗をかいていたそうです。
寝汗と違うのは、お子さんが汗びっしょりで目が覚め、体が冷えてしまうことです。パジャマやベッドシーツは完全に濡れてしまい、そのまま眠れないほどになってしまうかもしれません。プールやサウナにいるような気分で目覚めるという人もいます。
その他、寝汗がひどい場合は、以下のような症状にも注意が必要です。
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発熱
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咳
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下痢
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体重減少
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インフルエンザ様症状
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食欲不振
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疲労感
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鼻血
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骨の痛み
白血病による寝汗は稀であることに留意することが重要です。
子どもが寝汗をかいたときの対処法
お子さまが夜間に快適に過ごし、寝汗を軽減するために、次のことを試してみてください。
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寝室を涼しい温度に保つ、または夜間に扇風機を使う。
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吸湿性の良いパジャマを着せる?
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枕元に冷感パックを置いて頭を冷やす
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吸湿性の良いシーツを使用し、綿のシーツを使用しない
また、お子様が涼しい気持ちで就寝できるよう、就寝間際の運動は避けさせるように心がけましょう。
受診のタイミング
寝汗は通常、心配する必要はありませんが、頻繁に起こる場合や他の徴候に気づいた場合は、医師に相談することをお勧めします。寝汗をかく子どもは、呼吸器系の病気や睡眠に関連した問題を抱えている可能性が高いことが研究によりわかっています。また、突発性発汗や多動の傾向も見られます。
寝汗は正常なものであり、多くの場合、特定の原因があるわけではないことを心に留めておいてください。しかし、もしお子さんの寝汗が、既知の原因による症状と組み合わさっていることに気づいたら、かかりつけの小児科医に相談してみてはいかがでしょうか。