クローン病の合併症:膿瘍、閉塞、腸の破裂、その他

クローン病の健康上の合併症について、医師から詳しい説明を受けることができます。

  • 小腸や大腸の閉塞や穿孔

  • 膿瘍(膿の集まり)

  • 瘻孔(ろうこう)

  • 腸管出血

  • 腎臓結石

大腸の大量膨張や拡張(メガコロン)、腸の破裂(パーフォレーション)は、生命を脅かす可能性のある合併症です。どちらも手術が必要な場合がありますが、幸いにもこの2つの合併症はまれです。最近のデータでは、クローン病が長く続いている患者さんでは、小腸や大腸の癌のリスクが高いことが示唆されていますが、研究結果は一致していません。

その他、皮膚、関節、脊椎、眼、肝臓、骨、胆管などの合併症があります。

  • 皮膚病変には、疼痛を伴う赤く盛り上がった斑点(結節性紅斑)や、一般に壊疽性膿皮症と呼ばれる足首周辺に見られる潰瘍性の皮膚病変があります。

  • 目の痛み(ぶどう膜炎、上強膜炎)により、視力障害を起こすことがあります。

  • 関節炎は、四肢の関節の痛み、腫れ、こわばりの原因となります。腰の炎症(仙腸関節炎)や背骨の炎症(強直性脊椎炎)は、痛みやこわばりの原因となることがあります。

  • 肝臓(肝炎)や胆管(原発性硬化性胆管炎)にも炎症が起こることがあります。

  • 硬化性胆管炎は、肝臓から排出される胆管が狭くなって閉塞し、皮膚が黄色くなる黄疸や細菌感染の再発、肝不全を伴う肝硬変を引き起こすことがあります。硬化性胆管炎は、胆管や胆嚢のがんを合併することが多く、肝硬変を併発している人は、胆管や胆嚢のがんが進行している可能性があります。肝硬変を併発している人は、肝臓がんを発症するリスクが高くなります。

クローン病に伴う栄養不足は、子どもの成長を損ねたり、骨を弱くして骨粗しょう症につながる可能性があります。

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